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水稲の密植技術はダメだろ

      2017/11/02

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鳥取県岩美町からこんばんは!
farm Springboardの川西です。

農業の世界では、「苗半作」という
言葉をよく耳にします。

苗の良し悪しで、その作物が
いいものになるか、ならないか
半分以上は決まってしまう。

そんなことを意味しています。

昔からのただの戒め的な言葉だろ
と、思われがちですが
これ、結構重要なことなんです。

特に野菜を作る農家は、そのことを
実感することが多いと思います。

一方、水稲農家は
多くの人が「稲は強いものだから」
と口をそろえたように言い、
苗を育てる過程を、結構
疎かにしている人が多いように
感じます。

中にはそうでない人も、もちろんいますよ。

先日、農業新聞で水稲の「蜜苗技術」
という、新しい技術を使った機械の
紹介記事がありました。

蜜苗技術とは
1つの箱に撒く種の量を
これまでの3倍量にするだけのこと。

それにあった、つまり田植え時に
苗を掻き取る量を従来の1/3に改良した
田植え機の紹介記事でした。

使用する資材の量を減らし、
運んだりする労力や作業時間を
軽減するというメリットがあるそうです。

ま、単純に考えればそうですよね。

機械メーカーは、農家の省力化や
効率化を目指し、独自の新しい技術を発案して
それに合った機械を開発し
売ることを目的としているのでしょうが
この、「蜜苗技術」は
発想が甘すぎると思います。

なぜかというと、
蜜苗にするということは
狭い箱の中にたくさんの苗が
ひしめき合って生えている状態です。
当然、1本1本の苗の陽当たりが悪くなり
徒長して、ヒョロヒョロとした苗に
仕上がります。

病気にも弱くなり軸も細くなり、
穂が出たとき倒伏しやすい稲に
なってしまうのです。

だから、苗半作と言われるんですよね。

そんな蜜苗技術、広めちゃダメでしょ。
川西近影2

現在の農業では
省力化に伴い、その反面
作物にとって本当に適した
栽培管理というものが
ないがしろにされ、
誤った技術がさも当然かのように
広まっています。

一発肥とよばれるものも、その例外ではあません。

作物のことを考えたうえで管理し
本当にいいものを、美味しものを作ろうと
思う人は、
メーカーや農協が指導するやり方に
いつも疑問をもち、そして自らいろいろな情報を
求めていく。
そうすれば、必ず正しい知識を得られると思います。
こうやって誰でもインターネットで情報を
公開し、やり取りできる時代なのですから。

また、僕も
あなたに一役買ってもらえるような情報を
今後もお伝えしていくつもりです。

どうか騙されないでください。農家の皆さん。

 

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